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Channel: 重賞ウィナーレポート - 競走馬ふるさと案内所
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高松宮記念 G1

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 1番人気こそ譲ったとは言え、昨年のJRA最優秀短距離馬となったカレンチャンにとって、その評価も、そして新装中京競馬場のコースも、全く問題としなかった。  「昨年末の香港遠征の後から約1か月間を、こちらで調整していました」と話すのは社台ファームグリーンウッドの伊勢哲男調教主任。単に香港までの遠征から来る疲れというだけでなく、搭乗便がエンジントラブルを起こして、予定よりも15時間遅れて現地に到着となったこともあり、グリーンウッドにやってきたカレンチャンには、いつもの元気な様子は見られなかった。  「まず、目に見えて分かったのは、馬体の細化でした。その上、背中と腰にも疲れが見えたので、まずは馬体の回復と疲れを取ることに主眼を置いて、運動調整と平行しながらショックウェーブの療養に多くの時間を割きました」  幸いだったのはカレンチャンの回復ぶりが、予想よりも早かったことだろう。坂路調教も始められるようになると、みるみる筋肉の張りを取り戻していった。  「まだまだ良くなる余地を残した状態で、安田調教師にお返しすることができました。そこから高松宮記念(G1)まで状態を上げながら、勝利という結果を残してくれたことは感謝するより他にありません」  このレースの後、春シーズンを全休し、再びグリーンウッドで休養することとなったカレンチャンであるが、伊勢さんは牡馬勝りのレースを見せる姿からは想像の付かない、意外な一面を教えてくれた。  「普段は本当に大人しくて、扱いやすい馬です。また、馬房内ではひっくり返って寝るという、可愛い寝相をする馬。馬房の方がリラックスしているように見えますし、ひょっとしたらインドア派なのかもしれません(笑)」  それはカレンチャンにとって、グリーンウッドの環境が落ち着ける場所ということもあるのだろう。激戦の疲れを取っただけでなく、更なる鋭気を養っているカレンチャンは、きっと秋競馬でも最強短距離馬たるレースを見せてくれそうだ。

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