サンスポ4歳牝馬特別(G2)、ローズS(G2)を制したサイレントハピネスの産駒となるサイレントメロディが、ついに重賞を制した。同じ社台ファーム生産馬では、阪神大賞典(G2)でもファビラスラフインの産駒であるギュスターヴクライ(牡4・荒川)が初重賞制覇を果たしており、現役時からの母たちのファンにとっても嬉しい結果となったのではないのだろうか。
「サイレントメロディは離乳後から、よくその姿を覚えています」とその頃の思い出を振り返るのは井上勇治厩舎長。「その頃はやや細身な馬体をしているという印象を受けましたが、夜間放牧を開始してからぐっと逞しさが増してきました。見学に来られたクラブの会員様からの評価も高かった1頭です」
その後、井上さんは調教時期に自らサイレントメロディの背中に跨ることとなる。「活躍できる馬は背中がいいのですが、サイレントメロディは背中に跨る度、今後の活躍が楽しみになるような印象がありました。その通りの活躍をしてくれたことが嬉しかったですし、可能性を信じてくれていた会員の皆様からも喜びの報告をもらえたことを含めて、最高の勝利となりました」
芝からダートに戦いの場を移して7戦目、ついに母と同じく重賞タイトルを掴んだサイレントメロディであるが、このマーチS(G3)では重賞常連馬を下しているように、内容のある勝利となった。今後はダート重賞の新星として、母サイレントハピネスに更なる重賞タイトルをプレゼントする活躍も期待できそうだ。
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