芝では重賞の壁に阻まれていたストローハットだが、初のダート戦となる500万下を勝利すると、続くユニコーンS(G3)でも最後の直線を力強く抜け出し、重賞初制覇を飾って見せた。
「母であるウォートルベリーは、フランス(ジャンロマネ賞(G2)、ミネルヴ賞(G3)) とイタリア(リディアテシオ賞(G2))で重賞勝ちがあり、現役当時はワールドエース(牡3、池江)の母であるマンデラや、プライド(香港C(G1)などG1 3勝)とも勝ち負けのレースを
繰り返していた馬です」と教えてくれたのは社台ファームの吉田哲哉氏。社台ファームに繋養されてからはスペシャルウィーク、ハーツクライとサンデーサイレンス系種牡馬のトップホースを多く配合されてきたのは、繁殖牝馬として期待の現れと言える。3番仔として誕生したのが、フジキセキを父に持つストローハットだった。
「本馬は生まれ落ちから出来が良く、自信を持ってセレクトセールの当歳市場に上場することができました。その際には金子(真人)オーナーに見初められて、大変嬉しかったことを思い出します」(吉田氏)
当歳時から筋肉のメリハリが目立っていた好馬体をしていたストローハットは、そのまま見栄えのする馬体を大きくしていっただけでなく、育成時の動きには柔軟性も見られていたという。
「デビュー戦こそ3着に敗れましたが、続く2歳未勝利戦を勝利、3歳時の共同通信杯(G3)でも4着となるなど芝でも好走してきましたが、ダートという本領発揮の場が見つかりましたね。まだ、ダートでは2戦と底を見せていないだけに、今後の活躍が本当に楽しみです」(吉田氏)
この後は7月11日に大井競馬場で行われるジャパンダートダービー(Jpn1)への出走を予定。中央、地方からも強豪馬が参戦を予定しているが、未知なる魅力に加え、血統の後押しもあるストローハットなら、Jpn1の舞台でも最良の結果を残してくれそうだ。
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