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Channel: 重賞ウィナーレポート - 競走馬ふるさと案内所
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JBCクラシック(中央交流) Jpn1

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 地方競馬の祭典「第11回JBCクラシック(Jpn1)」は1番人気のスマートファルコンが好スタートから積極的な逃げ戦法で後続を完封。通算成績を31戦21勝とした。  積み重ねた勝利数は21。スマートファルコンにとって17つめの重賞勝利は、往年の名馬ヤマブキオーが持つJRA所属馬の平地競走最多勝利の「20」を更新するレコードとなった。「JBC競走という生産者の名前を冠したレースを連覇したことは、ひとりの生産者として大変名誉な事だと考えています」とスマートファルコンを生産した岡田スタッドの岡田将一さんが感慨深い表情でレースを振り返ってくれた。  記念すべき勝利は3万人を超えるファンが見守る中で達成された。「トランセンドとは2度目の顔合わせになりますが、世界でもまれてきたあの馬は当時とは比べものにならないくらいに力をつけている印象がありました。勝負ですから負けて欲しくないという気持ちもありましたが、レースの直前はスマートファルコンが悔いのないように、そしてファンの方たちに納得してもらえるようなレースを見せて欲しいという心境になりました」という生産者の期待どおりに、いつものような逃げ戦法を選択したスマートファルコンは驚異的なラップを踏んでレースを引っ張った。離れた2番手にトランセンド。そしてシビルウォーが続く。  「武豊騎手も同じような気持ちだったのではないかと思います。自分の競馬をして負けたら仕方がないというような、そんな騎乗だったと思います」といい「今回は、改めてスマートファルコンの強さに感心するばかりです」と感想を述べてくれた。  牧場時代のスマートファルコンを「(東京大賞典に勝った)ワールドクリークの弟という血統でしたが、本当に生まれたときから素晴らしい馬だったんです」といい「まさかここまでの名馬になるとは思いませんでしたが、こうした馬に関わることができて、生産者として素直に喜びたいと思います」と愛馬の強さに感心しきりだった。  競馬は興行であると同時に、淘汰選択を繰り返すサラブレッドのチャンピオン決定戦でもある。強い馬同士による真っ向勝負は馬券を離れて多くのファンを魅了した。結果だけを見ればスマートファルコンがほかの馬と馬体を併せていたのはゲートの中だけだったが、ギリギリのところでプレッシャーを与え続け、そしてゴール前で脚を伸ばしてきたトランセンド、そして食い下がったシビルウォー。マッチレースとは違う名勝負にファンは酔った。  「仮に、の話ですが道中の位置取りがスマートファルコンとトランセンドと逆だった場合、あれほどのパフォーマンスができたかどうかということを考えました。そういう意味で今回の競馬では、トランセンドという馬の強さを見せつけられました。3着に入ったシビルウォーやここに参戦しなかった馬も含めて、いまのダート界は本当の意味での激戦だと思います。生産者として、これからもファンの方に喜んでもらえるような競馬を提供したいですし、そういう馬を送り出したいです」と締めくくってくれた。

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