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Channel: 重賞ウィナーレポート - 競走馬ふるさと案内所
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神戸新聞杯 G2

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 今年のダービー馬となったワグネリアンの育成を担当していた、ノーザンファーム空港の大木誠司厩舎長。そのワグネリアンが所属する友道厩舎には、大江祐輔調教助手、藤本純調教助手と2人のノーザンファーム空港のOBがいる。  「ノーザンファーム天栄や、友道厩舎からのレポートでも中間の様子は確認していましたし、2人とも状態はいいと言っていたので、レースを楽しみにしていました」と大木厩舎長は話す。日本ダービー(G1)以来、約4ヶ月ぶりのレースとなった神戸新聞杯(G2)に出走した、ワグネリアンの馬体重は460㎏。世代の頂点に立ったときよりも10㎏増となったが、その馬体増を大木厩舎長は成長分と見ていた。  「パドックでは元気な姿を見せていましたが、そのテンションの高さもダービー(G1)の時と変わっていないなと見ていました。休み明けながらも、力を出せる状態にはあると思っていました」  このレースだが、一番人気に支持されていたのは皐月賞馬となったエポカドーロ。同じクラシックホースとはいえ、人気を譲り渡した理由には、これまでの6戦で主戦を務めていた福永祐一騎手が落馬による怪我で乗り変わったことも、ファンの心理の中にはあったのかもしれない。  しかしながら、初騎乗となった藤岡康太騎手との息もピッタリといった様子で、スムーズなスタートを切ったレイデオロは、縦長となったレースを中団から追走していく。  「展開も向いていると思いました。藤岡騎手もレース後に話していましたが、ところどころ行きたがる様子は見せていたそうです。それでもその気持ちを上手くコントロールしてくれたことが、最後の伸びへと繋がったのかもしれません」  最後の直線、前で粘り込むメイショウテッコンをワグネリアンは一気に交わしていく。ゴール前ではエタリオウが追い込みを見せるも、セーフティーリードを保ったままゴール。秋緒戦を最高の形で飾って見せた。  改めてこの世代の頂点であることを証明してみせたワグネリアンであるが、次走は世代の壁を越えるべく、天皇賞(秋)(G1)へ出走することとなった。  「距離も2000Mあたりがベストだと思っていましたし、古馬を相手にしても、能力を出し切れたのなら、おのずと結果は付いてくると思います」  グレード制が導入されてからの天皇賞(秋)(G1)における、3歳馬の優勝はバブルガムフェロー、シンボリクリスエスの2頭だけ。もし今年、ワグネリアンが勝利したのなら、そのシンボリクリスエス以来、16年ぶりの快挙ともなる。勿論、その年の日本ダービー馬の勝利となれば、史上初の快挙ともなるだけに、そのレースぶりには注目したい。

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